「3K」と言ったら、何を思い浮かべるだろう。 かなり以前に「きつい」「汚い」「危険」を、その頭文字をとって3Kの職種と表現した。 それよりずっと以前に「ホワイト(ブルー)カラー」という言葉もあった。
3Kはそのブルーカラー(現業・技能系)で言われる言葉であった。 わしの正業は、まさしくそれである。
最近、漁業に携わる方々が燃料の高騰で、休漁を余儀なく?されている。 無言の抗議なのだろう。 経済原則において、需要と供給のバランスで商品の価格が決まる。 資本主義の大原則だ。 仮に休漁して、近海ものが減っても外国産が潤沢に供給されれば、我々庶民は相変わらずの価格で魚介類を購入できる。 休漁するのはブルーカラーで供給するのは(日本においては)ホワイトカラーである。 いわゆる商社だ。
イカ漁・休漁の報道を見ると、多くは中高年(高老年)だ。 農家の報道を見る。 その映像の多くは中高年である。 わしの現場で共に働く方々も、同様だ。 衣食住、最低限必要なものである。 わしは「衣」の分野のことはよく知らないが、食と住に関する現場作業員の高齢化に一抹の不安を覚える。
一方、団塊の世代の大量退職による技術の継承に関する警鐘も鳴らされている。 だが、食や住に関する現場の危機はあまり報じられていない。
3Kという言葉と共に、うとんじられた「額に汗して働く職業への影響」。 ホワイトカラーの方々がうまくフォローしきれるか、わしは不安でならない。 食料自給率の次に取り沙汰されるのは、きっと現場作業員の不足だろう。
いやもうすでに、介護の現場やそれ以外の現業・技能職の外国人に対する依存度が高まっているようだ。
暑い日になった今日。 額に手ぬぐいを巻き、流れくる汗を止めて仕事をした。 一杯飲みながら、日頃の不安を綴ってみた。