NHKの「クローズアップ現代」は、わしが良く観る番組の一つである。 今日のタイトルは「隣人祭り」であった。 何でもパリの17区の区長補佐のアタナーズ・ベリファンさんという人が、1990年にアパートで孤独死して長期間発見されなかったご老人がいたことを憂いて、皆に呼びかけたのが始まりのイベントだと言う。 1999年に今のNPOになり、世界的にその活動が拡がっているそうだ。
毎年5月の最終火曜日がそのイベントの日となっているそうだが、とにかくその日に食べ物や飲み物を持参して隣人同士の親睦を深めようという単純なものだ。 今月「隣人祭り」日本支部が発足したそうで、大いに興味がある。 人によってそれぞれだが、地域社会と融和して損な事はあまりあるまい。
わしなぞは、生まれた時から現在の場所で住んでいる割に、知らない人もかなりいる。 町内会は母まかせなのもその一因だろう。 それ以外のコミュニティを持っているし、仕事柄あまり近所の人と関わりたくない気持ちもないではない。
今日の夕方犬の散歩に行くと、公園の砂場で遊ぶ子供らが犬に寄ってきた。 幸いわしの犬は、たぶん人を咬んだりはしないと思うので、適当に子供らに付き合っていた。 そばにいた母親が、「何歳です?」と訊いてきたので一応笑顔で答えてみた。 勿論、犬の歳である。 犬に恐々近づく子供に、わしと一緒?で小心な犬は警戒して吠えたりするので、子供達に犬の触れ方など教えたりして少しの時間を過ごした。 明らかに犬がコミュニケーションのツールになっていた。
世の中にはコミュニケーションの下手な人が増えているように思う。 先日の秋葉原の犯人もまさしくその典型だろう。 このイベントが日本でも拡がりをもってくれるように祈る。 日本支部では、リーダー格になる方を募集している。 わしは性格上不向きなので手は挙げないが、誰かをそそのかすのは案外上手なので、少し近所を見回して候補者を探してみることにするかな。(苦笑)
わしがこの手のことに不向きな理由は、物事に是々非々で臨みたがるからである。 道理をわきまえない者と融和できるほど、人間ができてないからだ。 表面上はなんとかなるが、それではわしのストレスが溜まる。 歳も歳なのだから丸くならねば、とも思うのだが・・・。
ともあれ「隣人祭り」大いに賛成! しかし、それから利益を得ようとする輩が現れないことを、切に祈って止まない。